みらいたうん ~SDGsとユカイな17のなかまたち~

【シータンとソータンのものがたり】みんなの“すき”を大事にするシータンとソータン

川辺で悩んでいる様子のオハナヒメと、心配そうにするシータンとソータン

シータンとソータンは大のなかよし。いつもいっしょに すごしています。
ときにはケンカすることもあるけれど、それは おたがいを しんじているから。
「ソータンはピンクがすき!」「シータンはミドリのほうがすき!」
そんなふうに 言いたいことを言い合って、さいごには「どっちもいいね!」と わらい合う、しあわせなまいにちを 送っています。

ある日、ふたりが ひなたぼっこを していると……。

「そうだんしたいことがあるの」
そう言って、オハナヒメがやってきました。

「そうだんってなあに?」
「うん……。わたし、おひめさまだから、いつも おしとやかにしていなきゃいけない、かわいくしなきゃいけないって 思ってたんだけど……。なんだか 少し つかれてきちゃったの。いつも言いたいことを言い合って 楽しそうにしているふたりが うらやましいな……」

オハナヒメの悩み事に驚くシータンとソータン

それを聞いて、シータンとソータンはびっくり!
「え? なんでオハナヒメは、おひめさまは いつもおしとやかにしていなきゃいけないって 思いこんでいるの?」
「どうして おひめさまだと かわいくしなきゃいけないの?」
そういって、ふたりともふしぎそうに首をかしげています。

「走りたいときは 走っていいし、おこりたいときは おこったっていい。ムリしておしとやかにしたり、かわいくしたりする ひつようは ないんだよ。みんながどう思うかじゃなくて、自分がどうしたいかを大切にしなくっちゃ」
「そうだよ! だって、オハナヒメはオハナヒメなんだから!」

オハナヒメはオハナヒメらしくいればいいじゃないとシータンとソータンに言われて喜ぶオハナヒメ

「わたしは、わたし……?」
オハナヒメの顔が、ぱあっと明るくなりました。

「そうね! わたし、本当はかっこいい おようふくも 大すきなの。食べることも大すきだし、うごき回ることも大すき! おひめさまだから、女の子だから、いつもかわいく わらっていなきゃいけないと思っていたけれど、それは かってな思いこみだったのかもしれないな……。ありがとう、シータン、ソータン!」

着物以外のかっこいいお洋服を着たりバイクに乗ったりイキイキとしているオハナヒメ

それからのオハナヒメは、きものではなく ようふくをきてみたり、友だちと思いっきり外を走り回ったりと元気いっぱい! コックーのおいしいおりょうりを 思うぞんぶん食べることもふえました。

「あ! オハナヒメ! 今日はかっこいいねー!」
「ふふふ、ありがとう。シータン、ソータン!」

オハナヒメは前よりもうんとしあわせそう。そんなオハナヒメを見て、シータンとソータン、そしてみらいたうんのなかまたちは、さらにハッピーなきもちになりました。

「女の子だから」「男の子だから」というりゆうで、かってに「あなた(わたし)はこうあるべきだ」と きめつけてしまうのは、とてもかなしいことなんじゃ。

人のこのみや考えは十人十色。ブルーがすきな女の子もいれば、かわいいおようふくがすきな男の子もいる。それなのに、「こうしなきゃいけない」「ああしなきゃいけない」と思いこんでしまうと、じゆうに 自分の“すき”を ひょうげんできなくなってしまう。自分をおさえつけて くるしくなってしまう人、やりたいことができなくなって つらくなってしまう人が ふえてしまうんじゃな。

「一人ひとりのちがいをみとめ、みんなの“すき”を大切にすること」「女の子だから、男の子だからなどの りゆうで、人のこのみや こうどうを きめつけないこと」。それが、みんながしあわせに くらせる社会に つながるんじゃよ。

ターチャーのかいせつ

まちのじゅうにん -町の住人-

気球船

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